今週の聖句 「これらのことをあなたがたに話したのは、わたしにあって平安を得るためである。あなたがたは、この世ではなやみがある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」   ヨハネによる福音書第16章33節

2019年6月16日
説教題 「勝利者イエス」
聖書箇所 ヨハネによる福音書第16章25節~33節
説教者 安井 直子 師

 これまでのイエスの話は、解釈の助けを必要とする比喩によるものが多くでした。しかしイエスの死後、弟子たちが真理の御霊に導かれ、十分な霊的理解力が与えられ、比喩ではなく、はっきりと福音を聞くようになり、また、弟子たちが直接的に父なる神に近づき祈り求めることができるようになると言われました。それは、御子イエスの十字架と復活のゆえに、ただそのことのゆえに、私たちの祈りが聞かれるのです。このように、イエスこそ弟子たち、さらに私たちと父なる神との、生きた交わりを与えて下さるお方なのです。

 弟子たちは、イエスが話されたことを、今ここに至って理解できるようになり、「わたしたちはあなたが神からこられた方であると信じます」と言いました。それは素晴らしい信仰ではありましたが、その信仰はまもなく直面する激しい試練によって揺すぶられる、弱さを持った信仰でした。イエスは弟子たちがその試練に遭うと、イエスを一人残して散っていくことを告げられたのです。イエスは弟子たちの弱さを知った上で、最後まで彼らを愛し通されたのです。イエスが弟子たちの苦難や失敗を語られたのは、彼らを失望させたり、落胆させたりするためではなく、彼らが真の平安を持つ事が出来るためでした。「これらのことをあなたがたに話したのは、わたしにあって平安を得るためである。あなたがたは、この世ではなやみがある。しかし、勇気を出しなさい。わたしはすでに世に勝っている」(33節)。

 どうやって平安を持つ事ができるでしょう。それは、失敗を通してイエスの赦しと大きな愛を知り、真の望みを神に置くことが出来るようになります。こうして心の内に真の平安を見出すことができるのです。イエスの十字架は罪と死に対する決定的な勝利の出来事です。この勝利者イエスを信じる者に、神は罪と死に対する勝利を約束されました。この何よりも価値のある賜物をいただいている私たちは、何を恐れる必要があるでしょうか。イエスは死の力、罪の力に勝利されたお方です。私たちの生涯においても、多くの患難や試練に出会うことでしょう。しかしイエスを神の子と信じる私たちは、信仰によってイエスにつながれ、結び合わされている限り、神の愛によって、私たちも世に勝つ者としていただけるのです。私たちも愛と信仰を身に帯びて、勝利の主と共に歩む者となりましょう。